英語独学虎の穴  2012年09月

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富士登山と英語学習 その後

ー前回からの続きです。

例えばマラソンなら、「よし出よう」と思って当日いきなり行くわけじゃありませんよね。レースに出られるようになるまで、しっかりと準備をする必要があります。

体に負担のかからないフォームを身につけ、筋力と心肺機能を高めるために十分に練習を積んで。少しずつ走れる距離を伸ばし、タイムも向上させていく。

この事前準備(自主トレ)自体がすでに大変です。

流行りに乗って軽い気持ちで始めた人、「完走したい」という思いが強くない人は、そもそもここが耐えられずにひっそりとやめていくでしょう。→これ英語にも通じますよね。

そういう下積みを「完走できるかも」と思えるようにまでこなせた人だけが当日スタートラインに立つわけです。

これができない人は当日そこに行きません。つまりそこまでに振り分けがされているわけです。だからスタートラインに立った人のほとんどが完走できると。


英語で成功したければ、これと同様に「スタートラインに立つ」ことが必要なんじゃないでしょうか。

それはもちろん「参考書を買ってきてただ始める」ことを指すのではなく、マラソンと同様に道のりが大変であることを覚悟し、それでも「使えるようになりたい」と強く心に思って、下積みのトレーニングを十分に積む。

そうしてしっかり基礎が身についたところにスタートラインはあるんじゃないかと。


「基礎が身についた」だと曖昧ですから、累計の勉強時間で言いましょう。マラソンで言えば最後まで走りきれるスタミナがついたぐらいだとすると、500時間ぐらいでしょうか。

このラインに立てば、もう挫折もありません。ある程度の基礎が固まってしまえば、たとえ途中で中断する時期があったとしても、「またゼロからやり直し」にはなりませんしね。

かかる時間に差こそあれ、フルマラソンと同様に、ほぼ確実にいつか使えるところまでたどり着けると。


だってそこまでやっておいてやめるなんて「もったいない」じゃないですか。こうやって「もったいない」と思えるまで時間を捧げられるか。それが「本気で英語を使えるようになりたいか」の試金石じゃないかと思うのです。

なんとなく「英語ができたほうがいいな」では、やっぱりここが耐えられないでしょう。

ここまでの道のりが一番大変で、95%の人はこの「スタート地点」にたどり着く前にやめてしまう。

こうやってシンプルに時間の問題としてとらえたら、わかりやすいんじゃないでしょうか。

あなたはもう「スタート」できていますか?もしまだなら、いつスタートできそうですか?「500」を今の一日の平均勉強時間で割って、そこまでにかかる日数を考えてみてください。


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.13 2012 やり直し英語術 comment0 trackback(-)

富士登山と英語学習

実は先日、人生で一度は登ってみたいと思っていた富士山に登ってきました。

水泳で心肺を鍛え、休みの日に丹沢の山に一人で登って自主トレしたりと、自分なりに準備をしたつもりでしたが、それでもやはり大変でした。その分、頂上から見た景色は最高でしたが。


まぁたいそうなことを言っていますが、富士登山の成功率は、コースにもよりますが86~95%もあるんだそうです。

登山どころか運動経験のほとんどない女性も沢山いますし、子供を(無理やり)連れてきている人までいて、この数字なのです。高山病や怪我など体調に不良を来さない限り、ほとんど登れるということですね(かと言ってなめちゃいけませんが)。


ちなみに富士山よりもっと大変なフルマラソンの場合、例えば去年の東京マラソンの完走率はなんと97.2%だったそうです。

ホノルルマラソンの場合は、「協会側で把握できないような形で途中リタイアされる方もいらっしゃいますので正確な把握は難しいのですが、チャンピオンチップでの計測によると、スタートラインを越えた方の約99%程度がフィニッシュラインを通過されているようです」とありました。

これって凄いことですよね。富士山もマラソンも、どちらも道中は大変な道のりですが、スタートラインに立ちさえすれば、かなりの確率でゴールまでたどり着けるということ。


これと比べて英語の場合、学習者の95%が成功するなんてありえないですよね。英語を学ぶ人の数は常に1300万人ほどいるのだそうです。その内、英語が使えるようになる人の割合は95%どころか、5%にも満たないんじゃないでしょうか。

じゃあどうして成功率にこれほど大きな違いがあるのでしょう。
一見フルマラソンのほうが遥かに大変そうですけど。


一つには言うまでもなく、純粋に「かかる時間」の違いがあります。ゴールまでの道のりの長さの違いが。

フルマラソンも富士登山(下山も含めて)も、どれほどゆっくりなペースで行ったとしても20時間もかかりません。

これに対して英語の場合、諸説ありますが、使えるようになるまでに3000時間必要だと言われています。学校での1000時間を入れるとしても、あと2000時間。 


比べようもないほど遥かに長い道のりなのです。毎日「欠かさず」1時間やったとしても6年近くかかることに。毎日1時間を6年って大変です。そりゃ途中で脱落する人の数も増えるはずですね。

ただしもっと大きいのは、英語学習の場合、そもそも「スタートライン」に立っていない人が多いんじゃないかと思うのです。

fuji

ー続きます。


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.10 2012 やり直し英語術 comment0 trackback(-)

スキルを身につけるための「お作法」 その2

前回からの続きです。

例えばここで「音読が大切」と伝えたところで、それに対してどう反応するかは、人によって全く違うと思うんですよ。ある人は何十回、何百回とやるかも知れないですし、別の人は2~3回でやめるかも知れない。あるいは全くやらない人もいるでしょう。

こういうことがあらゆる場面で積み重なるとしたら、差は大きくなる一方です。

そうなると、同じ情報を得て、同じ教材を使い、同じ目的に向かって努力したとしても、得られる結果は当然大きく違いますよね。

これは勉強だけじゃなく、仕事や他の場面でも当てはまるんじゃないでしょうか。

「要領がいい、悪い」というのは結局はこういう「お作法」が身についているかどうかという違いじゃないかと思うんです。こういうことってあんまり指摘されないですが、できていない人は実は多いんじゃないかと。


でも「基礎固めが大切」なんてことは色んなところで指摘されていることですが、そのアドバイスが必要な人ほど、右から左へ「ふーん」と流してしまうでしょう。それが習慣の怖いところで。

じゃあ大人になってそういう効率が悪い方法を繰り返している人はもうどうにもならないのでしょうか。

もちろん長年の習慣を変えるのは簡単じゃありません。でもどこかで変えなければずっとそのままの繰り返しですからね。習慣を変えるということは、人生を変えることです。挑戦する価値はあるでしょう。

そういう僕自身も、基礎固めの本当の大切さに気づいたのは、自分で教える経験を持って、出来る子がやっているのを目の当たりにしてからです。彼らに教わったわけです。だから30を超えて英語を再開した時は、意識してこの「最初の素振り」を徹底するようにしました。


何よりも大切なのは、「今までの繰り返しじゃまずい」と心から思うことです。全てはこの気持の強さにかかっていると言っても過言ではありません。人間は心が動かなければ行動を変えられないものです。

そしてその上で、変えようと決意して、新しい習慣を作る「努力」をすること。


これが果たして皆さんに当てはまるかはわかりませんが、その「変わる」努力をするにあたって自分がやってみて効果的だったことをご紹介します。

一つは、自分を客観的に見ようとすることです。

何かに取り組んでいて、飽きてもうこれぐらいでいいかなと思った時に、「ふふふ…今までの自分ならここでやめているところだけど、今回は違うんだよな」などと、生まれ変わった自分を実況中継するつもりで。これって結構馬鹿にできません。→実践済み

こうして自分を客観視する視点を持つことによって、感情的に動きそうになる時に、自分をコントロールすることができます(ことがあります)。

言い換えると、今までとは違う自分を「演じる」わけです。最初は演技でも、ずっと続けていればそれが新しい習慣となります。


もう一つ、なるべく結果が出やすい種目に絞ることも大切です。 

英語で言えば音読がそれに当たると思います。成功体験は本当に大切ですから。

例えば最初はカタカナ発音でたどたどしかったものが、練習の末にスラスラと英語の発音で読めるようになったことに気づいたらやっぱり嬉しいじゃないですか。

そうやって「報われた」という思いに触れると、人間はその行動を繰り返すようになります。


既にご覧になった方もいらっしゃるでしょうが、音読トレーニングの進め方を解説した動画を作りましたので、ぜひこれを題材に、しつこく「素振り」をやってみてください。




この音読体験を、自分を変えるきっかけに。


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.08 2012 やり直し英語術 comment2 trackback(-)

スキルを身につける「お作法」

なんでもそうですけど、スキルの上達のためには最初の段階での「基礎固め」が必要です。

そこでは基礎動作を習得するために、ともすると単調に見える作業を繰り返し行うことが求められます。もちろんすぐには結果は見えませんが、そこで他のことにふらふらせず、一つのものにしつこく取り組む、十分な量稽古を積む。

楽しくなかろうが、ここをえいと我慢してひたすらやることができるかによって、その後の伸びは大きく違ってきます。


こういうのは、スキルを身につけるための「お作法」と言ってもいいと思うんですが、これが当たり前のようににできる人と、頭でその大切さはわかっていてもなかなかできない人がいます。

というのは元々これって最初から備わったものじゃなくて、習慣として後から身につけるものだと思うんですよね。人間って本来は飽きっぽくて、新しいものにいこうとする、変化を求めるものだと。


今は大人を対象にしていますが、その前は中高生に国語を教えていましたし、さらに学生時代には小学生に教えていたこともありますので、本当に幅広い世代の人の勉強に対する取り組み方を見てきましたが、大人でもこれができない方は実は結構多いです。

逆に小学校の高学年ぐらいでできる子はできています。親のしつけか、そういうことを先生に教わったのか。

小学校でこれができれば強いですよね。当然テストなどでも結果が出る→評価されると嬉しい→そして成功体験でその行動がさらに強化される、という好循環。
 

じゃあ年を経ると自動的にそれができる子の割合が増えるかというとそうでもなくて、むしろ中学ぐらいから両極化していきます。
 
すでにこのお作法が備わっている子は成功体験に支えられて、もっと長い、もっとハードな下積みにも耐えられるようになります。いや耐えるというより、何をするにでも基礎固めをするのが当たり前だと思っていて、実際にやる。それをやればうまく行くだろうということを経験で知っている。

逆に備わっていない子はだんだん大人に言われたことをやらなくなることに加え、長年に渡って結果が出ないことで、勉強そのものに対する苦手意識を持つようになります。

学生の内に、こういう基礎固めの大切さをしつこく説く先生に出会うとか、「(最初は無理やりでも)走りこんだことでスイングが速くなる」など、部活での成功体験によって基礎練習の大切さに自分で気づくか、あるいは大学受験という壁にぶつかって、それまでのやり方を根本から直すか。

そういうきっかけによって修正できなければそのまま大人になります。そうすると効率の悪い方法をずっと繰り返すようになります。そして強固な習慣となるのです。


そうなると何をやるにしても、大切な基礎固めが中途半端で、「これぐらいでいいか」とあっさりやめてしまう、結果が見えないと耐えられなくなりすぐに他の方法に手を出す、基礎がない段階ですぐにレベルの高いことをやろうとするなど、

どんな場面でもそういう「効率の悪い方法」で対処するようになります。これでは思うような成果は得られません。

もしこれに当てはまると思われる方は、ぜひ次回をお読みください。


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.06 2012 やり直し英語術 comment0 trackback(-)

上級者になれる人、初級者に留まる人 その3

「より良い外国語学習法を求めて」(竹内理著 松柏社)に学ぶ、上級者になれる人の共通点をもう一回。

より良い外国語学習法を求めて―外国語学習成功者の研究より良い外国語学習法を求めて―外国語学習成功者の研究
(2003/12)
竹内 理

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⑥準備をした上で会話の機会を持つ

闇雲にただ会話の機会を増やすのではなく、使える表現などのリソースを増やす努力をしてから会話の機会を持つと。つまりきちんと準備をしてから臨んでいるということですね。

自分の「英語の引き出し」にものを入れる作業をしているということ。それが空なら出しようがありませんから。

初級者に留まりたければこの反対を、つまり準備なしでただ会話に臨めばいいということになります。


⑦英語の必要性を認識している 

英語を使う必要性がなければ、モチベーションを保って勉強するのは難しいですからね。それがない場合でも、英語を使わざるを得ない状況に自分を追い込むなどして、人工的にその必要性を作り出す工夫をしている人が上級者には多いのだそうです。

ここは大切なところなので、また詳しくお話します。


⑧前向きに取り組む

いやいややる人よりも、困難なことへの挑戦を楽しみ、さまざまに創意工夫を重ねて試行錯誤する人がより成功に近づける。これは当然ですよね。いやいややっていては、ちょっとした困難に当たったらすぐに諦めてしまうでしょうから。


⑨寝ても覚めても取り組んだという時期がある

どれほど効率を追求しようと、結局は「どれほど時間を捧げられるか」がものを言いますので、やっぱりそういう「英語漬け」になる時期は必要です。

そうとは頭ではわかっていても、なかなかできないという方も多いでしょうが。


⑩「成果は熱中と努力の賜物(たまもの)」だと理解し、日常を犠牲にして取り組む

何かを手にしようと思えば、何かを犠牲にしなくてはなりません。1日は24時間と決まっているのですから、あれもこれも全部というのはやはり難しい。

今まで時間を費やしていたことをやめるなどして、時間を捻出し、それを英語に充てると。


いかがだったでしょうか。こうして見ると、成功のカギは「まっとうに努力」することなんだとわかりますね。最後の「成果は熱中と努力の賜物」という言葉の、なんと重いことでしょう。

「ラクラク簡単」に上達した人なんていないということです。

ぜひご自身のこれまでの取り組みに重ねて考えてみてください。


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.01 2012 今度こそ英語をものにするために comment0 trackback(-)
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中島正博

Author:中島正博
塾で中高生に国語を教えていたが、33歳の時に一念発起して英語の勉強を開始し、3ヶ月間の猛特訓でTOEIC920点を取得。

このブログでは自身の経験を元に、英語を話したくても何も口から出てこない、ネイティブの話を聞いてもちんぷんかんぷんという「ゼロ」の状態からどうやったら「1」までたどりつけるのか、その方法についてお伝えしています。

資格:英検一級 TOEIC980点 

英語独学ガイド
大人のやり直し英語部 部長

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著書「たった3ヶ月で920点を取った私のTOEIC TEST最短攻略法」(明日香出版社)

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